国際結婚と離婚の難しさーー武田久美子氏が離婚発表
アメリカ人男性と結婚した武田久美子さんが、現在離婚調停中であることをブログで公表し、『女性セブン』で詳細を語っていらっしゃるーーーセブンの記事を拝読。
国際結婚の難しさですね。
同じ国の人同士でも結婚は異なる文化を持つ(異なる家庭で異なる親に育てられた)男女による「異文化との融合」であり「異文化との戦い」ともいえますが、国際結婚にいたっては、風土も環境も言語も宗教観も異なり、難しい面がさまざまあります。
国際結婚によって大きく異なる文化を受け入れようとし、子供のためにも結婚の継続を望んだにもかかわらず、アメリカ人夫の一方的とも思える離婚通達を受け入れざるをえなかった武田久美子さんーーですが、夫も妻も以前から二人の関係性は終わっていると自覚していらしたようです。
会見のようすを拝見しましたが、彼女は二通りのこと相反することを言っています。
離婚理由について、
「夫から『働いてほしい』と言われたため」とする一方、「仕事で日本へ行くと伝えると、夫から2〜3週間返事を延ばされた、離婚すれば夫の顔色を気にせず仕事ができる」とおっしゃる。
また、離婚後については
「子供が大学生になるまでは『母親』としてのみ生きていく」という類いの発言と、「離婚が成立したら堂々と新しい男性を探す」という類いの発言。
相反することをおっしゃるのは、離婚調停中で混乱していらっしゃるためでしょうか。
国際結婚からの離婚は、(彼女が日本とアメリカでどのような結婚手続きをとっていたかにもよりますが)アメリカは各州法によって離婚の方法も異なります。たとえばカリフォルニア州であれば6ヶ月間州に在住していれば離婚自体は簡単に認められ、財産も子供の親権も50-50。ただし離婚には長い時間がかかります。
離婚したからといって終わりではないのが国際結婚のさらに難しい点です。
子供の親権が50-50ということは、子供の教育、住居地、成育環境にかんする決定権を持つ大人が2人いるという意味です。その2人の大人はさまざまな理由によって意見が合わなり離婚に至った男女です。
子供を何日、何週間どちらの家で生活させるか、子供の学校教育や習い事、持病の治療等をどのように行うか等を、意見の合わない大人2人が裁判所の判断を仰ぎながら決めなければなりませんし、決められたことは守らなければなりません。
たとえば、日本人母親がアメリカでの生活に疲れて母国で母子の生活を送りたいと望む場合もあります。そのとき(DV等大きな問題がない父親のもとで)年の半分は過ごすと決めていたとすると、その子供の処遇が問題となりかねません。
以前の国際離婚であれば、日本で生活が落ち着いているのであれば子の福祉のためにもそれを守るべきとされていましたし、幼い子供を抱え日本で暮らす母親の仕事が忙しくて父親の住むアメリカへ子供を連れて行く時間も取れない場合もありますが、「ハーグ条約」を批准してしまった今となっては、子供を父親に会わせない母親は犯罪者のように扱われ、子供だけ強制的にアメリカへ送還される場合すらあります。
日本において日本人同士の離婚でも、離婚後の子供との面会交流が問題となる場合が多いものですが、国際結婚(この場合はアメリカ)では2人の親権者があるため、子供の処遇は、その子が成人あるいは社会人となるまでずっと長く継続するトラブルとなりかねません。
7日(月)テレビ朝日『グッド!モーニング』で彼女の離婚についてコメントを出します。
http://www.tv-asahi.co.jp/goodmorning/
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