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離婚の考え方

ご相談来所なさる方が離婚について誤った考えをお持ちの方が増えたと感じます。それは法律相談や書籍から知識・情報を得るのではなく、インターネット上で簡単に得られる情報を鵜呑みにすることで起こっているようです。
ここに、日本の離婚の考え方を書いておきます。ご参考になさってくださいね。

私は今まで二十余年間3万5000人を越えるご相談をお受けしてきましたが、そのなかでも「離婚」は、すべからく「リストラ離婚」ではないかと感じることが多くあります。人生をリストラクチャリングするために離婚の選択をするという意味です。そこには離婚をどちらが言い出したかではなく、どのような離婚をするかによってその方の人生の再構築をはかる「リストラ離婚」的な別れ方にかかわってまいりました。
この二十年余りに調べ得たこと、クライアント様とともに悩み学んだこと等をこのページでお伝えしてまいります。

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◎離婚の手続き
日本では、協議離婚、調停離婚、審判離婚、裁判離婚の4つの方法があります。離婚届を役所に提出して成立する協議離婚は、いわゆる離婚理由や原因については問われない日本独自といえる自由度の高い離婚です。現在の離婚では約90%が協議離婚を行っています。

夫婦間の協議でまとまらなかった場合には、家庭裁判所で調停を行いますが、調停が不成立となった場合は離婚裁判を提訴することができます。裁判の場合は法律に定められた離婚事由が必要です。

◎離婚の法律
「夫婦は、その協議で、離婚をすることができる」民法763条
「夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる」民法770条
(離婚原因)
1 配偶者に不貞な行為があったとき
2 配偶者から悪意で遺棄されたとき
3 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき
4 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
5 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき

◎日本の離婚の考え方

●有責主義
有責主義は、法律に定められた離婚できる条件に合致した場合は離婚が可能とするものです。離婚原因として法律が認めるものは、不貞行為、悪意の遺棄、3年以上の生死不明、強度の精神病、婚姻を継続し難い重大事由となっており、配偶者がこれらの原因を作った場合は裁判所に訴えを起こすことができます。
逆に、離婚原因を作った側からの離婚請求はできません(クリーン・ハンドの原則)。
有責主義の考え方は、長年日本の裁判離婚の原則とされてきましたが、1987年の最高裁判決で有責者からの離婚請求であっても認めるのが妥当とした判決が下されました。この判決では20年を越える別居期間が認められましたが、現在は別居5年程度で離婚が認められる場合が増えています。

●救済主義
有責主義におけるクリーン・ハンドの原則が緩和されてきた背景には、夫婦関係を継続させることによって双方の人間性を傷つける事態にあるなら、法律に定められた離婚原因がなくても、また、有責配偶者からの離婚請求であっても離婚を認め、「不幸な結婚生活からの救済」も必要とする考え方があります。
離婚原因にある「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき(民法770条5項)」は、救済主義の考え方を導入したものといえます。なにをもって重大な事由とするかは裁判所の判断にもよりますが、性格の不一致や性生活の不一致、親族との不仲もここに含まれますし、配偶者の薬物使用、子供への虐待、DVやモラル・ハラスメントの被害を訴えることもあります。

●破綻主義
夫婦関係が破綻しているなら法律で縛られることなく離婚を認めるという考え方です。結婚が個人の自由な意思に基づいて行われるのであれば、その関係解消である離婚もまた自由に行うことができて当然との考え方です。現在、夫婦関係が破綻していると裁判所が離婚を認めるためには、最低でも2年~5年以上の別居期間があり、夫婦間に未成年の子供がいないこと、離婚によって一方が極端な経済苦に陥らないことなど、さまざま配慮があって裁判所が判断するものです。離婚事件を担当する裁判官の考え方に左右されるものでもあります。

●結婚非解消主義
一度結婚したら生涯継続されるべきとの考えが、結婚非解消主義です。儒教精神の影響を受けた日本では「貞女二夫にまみえず」との言葉があったり、「おまえ百までわしゃ九十九まで。共に白髪の生えるまで」と言われたように、古来は結婚は生涯一度だけとする考え方が主流でした。その後、時代の移り変わりとともに、結婚非解消主義から事情がある場合は離婚を認める有責主義となり、さらに無責者側を守ることを基本としながらも有責者からの離婚請求を容認する救済主義へと移り、現在は破綻主義へと移行している時期であるといえます。
結婚非解消主義は、キリスト教を背景とする社会で典型的にみられるものでもあります。つまり、結婚は神が結びつけたものであり人間がその解消を行うことはできないとの考えです。日本で結婚したキリスト教徒は、離婚の場合法律上の届け出以外に、宗教裁判を受けなければなりません。

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