私は電車が苦手です。 なぜ苦手かというと、突然話しかけていらっしゃる女性があるからです。この場合、男性は皆無。女性のお話は、こんな感じでいつも突然はじまります。 「じつは私の夫があまり仕事をしないんですよ」 「じつは、もう何年も前から私は離婚を考えているんですが」 そして今日も話しかけられました。 うーん。 困っていらっしゃることはよく分かります。すぐにでも何か言いたいということも分かります。たまたま見つけてくださった状況も分かります。そのため感情が吹き出してしまうことも理解します。「ちょっといいですか」とか「あなたは池内ひろ美か?」と本人確認すらする余裕がない気持ちも分かります。でも、よく似た別人だったらどうするんでしょう。 電車の中は公共の場。いきなり話しかけられるのは慣れているので私自身はさして気にしませんが、公共の場は、けっして安全に「相談」話ができる場ではありません。そのため、電車だけでなく、デパートに行くときも会合やパーティーに出るときも私はいつも東京家族ラボのパンフレットを必ず持参し、話しかけてくださった方にそっとお渡しすることで「事故」を避けるよう心がけています。 そう。「事故」は起こるかもしれない。 電車の中で突然離婚の問いかけをしてきた彼女の知人や、彼女の夫の知人がまわりにいるかもしれません。それが取り返しのつかない事故に繋がる恐れもあります。だからこそ、東京家族ラボ事務所の中でしか私は相談を行いませんし、相談室の中で聞いたこと・話したことは、たとえスタッフであっても必要なこと以外伝えることもありません。 スタッフに伝えなければならない必要な場合とは、クライアントが相談時間だけでなく、いつでも緊急連絡を取ることができるようにしておかなければならない危険な状態にあるときだけです。ドメスティック・バイオレンスや幼児虐待の場合は緊急連絡が必要です。 そんなわけで、公共の場での突然の離婚問いかけには、少しだけ、ひやひやしてしまいます。 公共の場で目があったからといって、こちらから「あなたは今、ご夫婦やご家族の間で困っていたりしませんか、私が相談に乗りますよ」なんてことを持ちかけたりはしません。ただ、いつも東京家族ラボでお待ちしています。必要であればご連絡くださいね。 初めての方でなく、今までいらっしゃった方のことも、私はずっと心にかけています。でも、こちらからご用聞きなどしません。 安全に「閉じた」場でお話を伺うことを大切にしています。 お電話でお約束させていただくと、通常1〜2週間先にお目にかかることになりますが、お待ちいただくその時間は、ご本人にとって大切な時間です。それは、じっくり考える時間になります。 火急の事態には特別相談時間を設けてもいますので、スタッフにお申し付けください。